研究計画班B01:小林班 加藤 成樹(福島県立医科大学)らの論文がiScienceに掲載されました。
Kato, S., Sugawara, M., Yamasaki, M., Watanabe, M., Inoue, K., Nakamura, K., Koketsu, D., Chiken, S., Nambu, A., Takada, M. and Kobayashi, K.
Distinct roles of two thalamostriatal systems in visually-triggered decision-making in common marmosets.
iScience 28(7): 112921 (2025)
10.1016/j.isci.2025.112921
マーモセットにおける視床束傍核(Pf)と正中中心核(CM)の神経細胞が尾状核(Cd)と後部被蓋野(Pu)にそれぞれ神経連絡する経路を選択的に除去し、視覚刺激を手がかりとした弁別学習試験を実施しました。Pf-Cd経路の除去では、弁別学習は獲得するものの、正解を反転させた逆転期における学習が障害され、CM-Pu経路の除去では、学習の獲得が障害されました。これらの結果は、感覚刺激を手がかりとした学習の成立過程における意思決定の際に、Pf-Cd経路とCM-Pu経路がそれぞれ異なる役割を担うことを示唆しています。